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五葉松の実を採取に吾妻山へ。

今日、9月18日は朝から吾妻山へ五葉松の実を採取に行ってきました。

地元で昔から実生を続けている生産者の中でも、数件ではありますが行政から特別に許可を受けて、国定公園内での五葉松の実の採取を認められています。

今は営林署も民営化になり、手続きも面倒になっていまして、1年でも経った1日だけ、限られた地区しか採取できません。

それこそ実生盆栽の最盛期だった昭和の中ごろには1月のうち20日くらいは実を採取にいっていたそうです。規制も甘く、採取できる地区の範囲も広大だったといいます。

というわけで、雨の予報の中、雲でまったく見えない吾妻連峰へ。

222 ところが、山の神様ご機嫌いいとみえる。

前が見えない霧を突き抜けると、天空は霞が取れて見通し良好。

ヘアピンカーブの連続で、すこし気持ち悪い状態をのぞけば、まさに実とり日和となったのです。

(写真は採取地へむかう一行。ガレ場の急斜面で、意外と危険。)

採取地で証拠の集合写真を撮ってもらうと、採取のはじまりです。

ちなみに、証拠というとですね、お上にちゃんと申告した人数で取ってるよってみたいなやつです。右の写真の一番下のおじさんが市の種苗組合のおじさんで、この人が担当者でした。

人によっては、色々な葉性の実を取る人もいるのですが、うちは特に性のいいものを厳選して採取しました。

230

241自生地は絶えず強風の吹きつける場所にあるため、その多くは山肌を這うようにしか成長できません。そのため平地では大木になる五葉松も人間の背丈くらいのものが多く、採取自体はそれほど大変でありません。

けれど、足場が悪いことと、急斜面が続くために、普段山登りに慣れていない足腰は、最後にはヘロヘロのカクカクでした。

一緒に行った方はほとんどが60オーバーのベテランばかりでしたが、みなさんさタフな人ばかりで、感心してしまいました。

262_2普段は国体公園内のため立ち入りを禁じられている地区です。福島の盆地がすべて見渡せる場所です。この近くには天狗が降り立った伝説の残る、「天狗の庭」があります。

この景色をおかずに食べるおにぎりは最高においしかった!

お昼まわりまでで採取を終え、山を降りることになりました。

山から下りると、それぞれ採取した実を計量します。

266_2その重さに応じて、料金を払うことになります。

後に、殺虫剤に漬け込み、実の中に入った虫を駆除してから、1度日陰でゆっくり乾燥させるのです。

そして、その実を水に漬け込み、沈んだものだけを種まき用として保管します。

こうやって何十年もの間、僕たち福島の盆栽屋は吾妻山からの恩恵を受けているわけです。

この日記を読んでいただいた方の中にも、僕が送らせていただいた種を蒔いた方もいると思いますが、

その種は、この実の採取から始まった長い歴史の中で誕生した子供たちです。いわばその源流とも言うべき場所に、僕は今日いってきたわけです。

みなさんの可愛い子供たちと対話をするとき、こういった文化に生きた人たちの想いや、この強風吹き荒れる荒野で、必死に生きる仲間たちを思い浮かべていただけたら、僕はうれしく思います。

そう意味も含めて、最盛期と違い、採取量も格段に少なくなり、実生を続ける生産者が少なくなっても、この実の採取という文化は続けていきたいと願っています。

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「盆栽」カテゴリの記事

コメント

ぅおーー!
非常に貴重なレポート有り難うございます。

そうやって歴史が連なりつながっていくのですねぇ。
私もその歴史の一部なんだ、と思いました。

うちの五葉松しゃんまた新たにひとつ芽吹きそうになっています^^/

投稿: 広茂 | 2008年9月19日 (金) 08時07分

命を繋ぎリレー、未来へたくすバトン。

今年もまた、山の神様から、バトンを預かってきました。

広茂さんの五葉松も、そうやって未来へつながる夢のバトンなのだと、僕は思っています。

今年は気候が安定しないので、僕の家の畑でも秋に生まれる子供たちが結構います。

一粒一粒に感動していただけるなんて、種を送らせていただいて本当によかったなっておもいます。

投稿: ちどり | 2008年9月20日 (土) 20時29分

こんばんは☆

こんなに大変な思いをして採取した種なんですね~。

ど素人で、失敗の可能性『大』の私にまで
誕生、成長、育てるたのしさをさせてくださった
ちどりさんに感謝です。

今のところ14兄弟誕生(2芽失敗しちゃいました)
これから先もご指導よろしくお願いします。

しかし、遠い昔からこんな風にして盆栽が
作られていたんですね~~

私にとっても時間との戦い?だけど、
これから先がたのしみです。

投稿: さぼてんママ | 2008年9月21日 (日) 21時14分

>さぼてんママさん

僕はあくまでキッカケをつくっただけで、後はママさんの感性が種まきの楽しさを受け入れてくださったのだと思っています。

盆栽と携わることの出来る時間は、確かに千差万別ですが、その内容が、その限られた時間の中で、充実しているものになっていただければ、凄くうれしいことだと思います。

まだまだ、楽しみは続きますよ。

投稿: ちどり | 2008年9月23日 (火) 17時29分

こんにちは!私は台湾の五葉松の愛好者です.あなたと吾の妻の山の五葉松の種を買うことができるかどうか..ありがとうございます!!

投稿: 哈利 | 2009年11月 3日 (火) 23時14分

>哈利さん

書き込みありがとうございます。

せっかくの書き込みですが、このブログでは商品の売買に関するやり取りは禁止されていますで、ここでは詳しい話はできませんが、

ただ、今年は山に登って種の採取をすることが出来なかったので、販売は難しいです。

もし、五葉松の種の販売についてご質問があれば、Eメールに直接ご連絡ください。

日本語のままで申し訳ありません。

投稿: ぼんさいや「あべ」 | 2009年11月 4日 (水) 21時52分

こんにちは!私は台湾の5葉松愛の者です.中隊の経絡の電話があるかどうかをお聞きします.
私は商連の経絡あなたを輸入してもらっています.ありがとうございます!!
私の郵便箱:atc36912@yahoo.com.tw

投稿: 哈利 | 2009年11月 5日 (木) 20時37分

僕のe-mail addres

peach-bornsai@space.ocn.ne.jp

返信は、簡単な英語でお願いします。

The email from you please reply in simple English.

投稿: ちどり | 2009年11月 6日 (金) 20時44分

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