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盆栽のハツハル。

あけましたよ。あけましたよ。

というわけで、いきなりお知らせです。

1月の25日より、福島市の御山郵便局前に有機野菜の直売店がオープンします。

新聞やテレビで見たことがある人もいると思いますが、「ベストフミン」という肥料の販売元である株式会社ベストフミンさんが、自社の製品を使って栽培した農作物を中心とした直売店を作ることになり、このたび1号店がオープンすることになりました。

http://www.bestfumin.jp/

ありがたいことにうちも声をかけていただいて、数点ではありますが、苔玉や山野草、ミニ盆栽を置かせてもらえることになりました。

お部屋や玄関に気軽に飾れるような、1000円くらいの品物を中心に持って行く予定なので、ぜひお近くにお越しの際は立ち寄ってみてください。

ただ、僕自身が常時いるわけではありませんから、それをキッカケにうちの盆栽屋にも足を運んでいただいたらうれしいです。

それと、6月には115号沿いに2号店をオープンする予定だそうです。そちらのほうも追って報告します。

今年は明けてから早速行動開始です。

というわけで今年思うこと適当に書きます。

昨年暮れに仙台三越で若手盆栽アーティストの個展を見てきました。彼は一流陶芸家の2代目、3代目さんの陶器に、素材を植えこんでモダンに見せるタイプの作家さんでした。

この手の作家さんはこれからの主流になっていくのだな、と痛感しました。東京でもこのタイプの作家さんがいらっしゃって、素敵な表現をしています。

それと、盆栽を使って、生活空間をコーディネートするタイプの方もいます。

これも見て思ったのは、席飾りや床飾りもいずれはほぼ消えてしまうののだろうな、ということです。

考えてみれば、我々の住む生活空間が、盆栽道がほぼ確立した戦前と比べればまるで違うものになっているわけですから、むしろそういった表現が公に行われるまで、随分時間が掛かったなと思うくらいです。

盆栽はあくまで僕たちの丹精の結晶ですから、生活様式に左右されて、その扱われ方が変わっていくのもうなずけます。

選ばれる樹形も、どっしりとしたモノより、ヒョロヒョロとした優しい雰囲気のものが合うようです。

僕は以前からふと思っていたのですが、このままでは素材そのものに手を入れて、自然の景色を作っていくような我々職人は、ますますいらなくなるんじゃないかなと思うんです。

買ってきた素材と、出来合いの器に、上品に植えて、空間におしゃれに飾る。

その後、数年経ってどのように姿が変わっていったかまでは、わからない。

盆栽もある意味では、随分とインスタントなものに変わってしまったと感じます。

僕がなぜ非常に回転率の悪い実生にこだわるのかというと、それは盆栽の本質、「時間をかけて作る楽しみ=丹精」を一人でも多くの人に実感してもらいたいと思ったからです。

よく親方が、「どんなにいい仕事をしても、その後の管理で枯らしてしまっては、その仕事はいい仕事とは言わないんだぞ。だって盆栽は生き物なんだから」といっていました。

僕は、今の風潮を批判しているわけではありません。ただ、盆栽の本質はあくまで「丹精」にあるといいたのです。

そして、その丹精を一番体感出来るのが、実生を始めとする素材づくりです。

自分でつくった盆栽素材を、盆栽に仕立てていくことの面白さがなくなってしまっては、場合によっては、飾っても飾りっぱなしや、手入れを一切しないのが当たり前になり、枯れたらまた新しい作品に取り替えるというような事態も招くかもしれません。

僕たちだって、髪の毛切ったり、歯磨いたり、お風呂はいったりして、自分自身手入れしているじゃないですか。

それらを面倒くさいからといって全くやらない人はまずいないじゃないですか。

その積み重ね「生活習慣」が僕たちをより健康に導いてくれる。

さらには、思いやりのある生活を心がければ、老賢者にだってなれるかもしれない。

苦労をして育てた娘が、よそに嫁ぐ日、あの感動の手紙でみんな泣くじゃないですか。

楽チンなものだけが、本当の面白さを伝えるとは限らない。

センスや才能なんてものより、経験こそが誰もが共感できうる、趣味、文化としての醍醐味じゃないですか。

だから僕は何度も言うように盆栽における「丹精」を伝えていきたいと思います。

「5年という目標」を掲げて。

さらに盆栽を丹精する上でとても合理的な表現である「空間有美」も忘れずに伝えていきたいのです。

そして、盆栽と共に年を重ねることがどれほど面白い事かを知ってもらいたいのです。

というわけで、僕は今年も技術的な仕事を中心にがんばっていきます。

ぷらす、冒頭にお話したような、色々な出会いの現場に顔も出していくつもりです。

すべての実生愛盆家さんたちに、幸あれ!!

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