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イタリアで地震。

先日イタリアで大きな地震がありました。

現地の通訳さんと盆栽芸術学校の校長先生はじめ生徒さんの安否が気がかりでメールしたところ、

地震があったのはローマの近くで、皆さんが拠点にしているトリノやミラノのほうは大丈夫だったそうです。

天災は怖いです。盆栽も当然めちゃくちゃです。

去年、一関でおきた大地震のとき、お客さんの盆栽にも被害があったそうです。

それでも、人命が無事なら、それが一番ですよね。

盆栽は枝がおれても、技術と時間があればまた作れますが、命は作り直せませんから。

昨日、東京から88歳のおじいさんと81歳のおばあさんの夫婦が車で遊びに来てくださいました。

うちの爺さんの時代からのお客さんで、福島一筋で盆栽を楽しんできた方です。

以前ガンをわずらったのですが、「生きてるうちは福島にきます」といって検査の結果が良好とでると、ふたりで東京から運転してくるのです。

途中那須で一泊してくるのですが、その年齢で福島まで運転してくるのですから、その気力にはとても尊敬をおぼえます。(ご家族は気が気でないと思いますが)

昨日はうちの爺さんを偲んで「なかなか帰ってこないところをみると、よっぽど向こうはいいところなんだろうねぇ」と仰っていました。

那須で買った竹と木で編んだ芭蕉さんがかぶるような帽子をかぶりながら、陽だまりの盆栽やさんを歩いていました。

僕の爺さんが昔そんな帽子をかぶりながら盆栽に水遣りをやっている姿を重ねて、懐かしいなというと、奥様が、

「歳をとってくるとね、倉吉先生(うちの爺さん)とやることがにてくるの。そっくりね。」

今はスリランカ人のご夫婦と盆栽を通して親交があるそうで、

「この庭をみせてあげたいなー」といっていました。

帰りがけには、

「昔ね、私が松の葉はチクチクしていやよ。っていうとね、お父さんね、松のほうが大事だからお前はここで降りて帰れ。っていったのよ。」

と奥様が言うと、旦那様は

「そういうことはいわないでくれよ。」

と恥ずかしそうに答えていました。

すべて過ぎれば思い出話。夫婦の絆の強さを感じます。

「長生きしなきゃダメよ。二人で長生きするのよ。」

丁寧に歳を重ねた一つの形がそこにありました。

先週、ご病気で盆栽を手放すことになった方がいて、盆栽を引き取りに伺いました。ご家族が皆さん遠方から集まっていて、盆栽を運ぶお手伝いをしていただいたのですが、

僕はつくづく、命を前にして自分自身の限界を痛感してしまいます。

その方の盆栽に対する想い、ご家族の想いを想いのままに汲み取れない自分の無力さを実感せずにはいれません。

盆栽一本一本に詰まった様々な物語を僕たちが繋いでいくお手伝いができるのか?

まだまだ人として経験不足です。

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