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針金かけの教室

今日、ぼんさいや「あべ」始まって以来の、針金かけ教室を行いました。

盆久楽会の会員さんとは、針金かけの講習をしたことはあったのですが、初めて盆栽の仕事をする方に、針金掛けを教えさせていただく教室は、おそらくぼんさいや「あべ」初。

うーん、80年の歴史で初でござんす。

内容は、実生5年から6年生の針金かけを一度も行ったことのない素材に、

幹の曲付けと、枝の振り付けを行うというものでした。

まず、盆栽に一度も針金かけを行ったことがないということで、盆栽の抜いた枝を使って、盆栽の針金掛けと、枝抜き、曲付けを体験してもらいました。

その次は、実際に生きている実生苗に針金を掛けて、真直ぐな実生苗を、懸崖や斜幹などのミニ盆栽に仕立ててもらいました。

以前もブログで紹介した、「荒作り」と一緒で、枝の役割を選び出し、振りをつけて、盆栽としての一番最初のしつけをしました。

この場合、僕がどうだったかというより、実際教わった方が、どう思ったかという感想のほうが大事なのですが、

僕的な話になると、針金掛けから、枝抜き、曲付け、振り付けは、僕らが普段仕事している内容と一切かわらず、レベルは全く落としていないつもりです。

「初めての人はこのぐらい、ここまで」となると、

仕事自体も中途半端ですし、しっかり仕上がりまで見ていかないと、仕事の必要性も見えてこないと思うからです。

ですから、もしかしたらわかりづらい部分も沢山あったのではないかと思うのですが、

最後までしっかり仕事を見ていただくことで、初めて生まれてくる疑問もあり、途中でやめて、今日は曲付けで終わりとかなると、その先は見えないモヤモヤで、疑問でなく不満になってしまうのかなと、勝手に想像し、

仕事優先の教室になってしまいました。

僕の親方が海外で初心者さんに近い方対象の教室をしたとき、はじめ「盆栽論」が無い親方の教室に不満をいだいたそうです。

ところが、親方は「盆栽論がしりたいなら、本を読めばいいじゃないか」といって、いきなり高等な技術から教室を始めたそうです。

その後、大きく変化し、樹格をあげていく盆栽たちを目の当たりにした生徒さんたちは、教室を続けていくうちに、盆栽の「技が持つ可能性」、「技の重要性」を知ることになり、

最後の打ち上げの時、ある愛盆家さんが、

「娘の病気や、プライベートの問題で盆栽をやめようかと思っていたが、今回思い切ってこの教室に参加して、親方の仕事に触れ、盆栽の楽しさを知り、また続けていこうと思った」

と感謝の言葉を述べたそうです。

親方も職人さんも、目頭が熱くなったといっていました。

そのあと、職人さんが「阿部君、技術で人は感動するんだよ。技術はすごいよ。」

と言っていました。

うちの親父も先日の山形や盛岡での講習で、実際に荒作りによる技術中心の講習でしたが、お客さんが、「講釈なしでミッチリ技術を見せてくれる講習会は、今まで無かったと」、とてもよろこん頂きました。

僕は、そういった話を聞くたびに、もし自分が誰かに教える機会を頂いた時は、まず技術を見てもらいたい、技術を体験してもらいたいと考えていました。

今日の教室が、果たして教室を受けられた方たちに、どのように伝わったかは、僕自身自信が無いのですが、自分自身がやりたかった形で、させて頂きました。

今回の機会を与えていただいた愛盆家さんに、非常に感謝します。

ありがとうございました。

「この一歩は小さいが、ぼんさいや「あべ」にとっては偉大な一歩である」

興味がある方は、メールくださいね。

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