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飯舘村の精神。

飯舘村が計画的に避難しなければいけない地域になってしまいました。

何で今更?と、言いたいことは山ほどありますが、

僕は何度も飯舘村に足を運んだし、飯舘村のおいしいものを沢山食べたし、飯舘村には盆久楽会の会員さんもいるし、牛を育てている仲間もいます。

天然のドジョウはうまいし、かにもうまいし、タニシみたいのもうまいし、どぶろくもうまいし、エノハナっていうキノコもうまいし、飯舘牛もうまい。

アグリのコーヒーはお客さんに出していたし、公民館には我が家の盆栽をいつも飾らせていただいていました。

飯舘村の会員さんのご縁で、パオの光永さんともお知り合いになれたし、

牛かってる仲間のおかげで、飯舘村の祭りに参加できたし、

なによりもその仲間の村でやった手作り結婚式の司会もさせたもらいました。

彼も今、自分たちの未来を守るために必死で動いています。

飯舘は村民全体がとてもいい雰囲気のなかで前向きに取り組んでいる素敵な村です。

今日、飯舘村の会員さんが、盆栽を実家の川俣町に運んだそうで、そのまま我が家に足を運んでくれました。

村の特老に両親を預けているから、簡単に移住なんてできないといっていました。

実家も花塚山の麓で飯舘に近く、どうなるかわからないそうで、

「何かあったら盆栽を全部避難させてください。」と仰っていました。

「今までずっと丹精してきて、わが子も同然。福島の実生を頂いていって、このままダメにするわけにはいかないです。」ということなのです。

もちろん答えはイエスですし、この方は我が家の畑番長で、

うちの親父が病気で動けなかった頃、ボサボサに荒らしてしまった畑を、たった一人で整地(ボランティアで)した凄い方で、

僕が今畑の木を再び手入れできているのも、この方なしでは考えられないことなのです。

正直、預かるような事態になるということは、さらに事態が悪化することですから、そのようなことにならないほうがいいのですが、

飯舘村や川俣町が報道されていた当初から考えていたことですし、断る理由はありません。

飯舘村のキャッチコピーは「までいライフ」です。

「までい」とはこのあたりの方言で、「丁寧な、手間ヒマ」をかけるという意味です。

まさに盆栽や好みの言葉です。

僕は今原発に対して、これは腰をすえて復興に取り組んでいかないといけないなと思っています。

かなり悔しいことですが、今僕たちが出来ることを続けていますが、必ずしもすぐに良い結果としてあらわれないという状況が長い間続くものだと覚悟しています。

一度しっかり根を張った樹木はいきなり土から剥がされると、弱ったり枯死したりするものです。

今回の原発というものは、被災者にとってそういうものかもしれません。

根が弱った樹木は、いきなりお日様にガンガンあてたり、風に当てたり、肥料をあげたりと、元気な樹と同じ管理をしてはいけません。

始めは半日陰で管理したり、葉水をかけて蒸発を防いだり、風から守ったり、肥料を控えたりして、徐々に回復を待ちます。

ようするに時間をかけるという選択肢は必要です。

4年前に書いた日記を思い出しました。→

僕は飯舘村が好きです。

だけど僕は飯舘村の村民すべてを救えるような力はありません。

ただ1つ僕が出来ることがあります。

それは飯舘村の精神を受け継ぐことです。

それは「までい」。

時間がかかっても、決して焦らず、丁寧に、そして同じ悲劇が繰り返されることがないように、じっくりと復興に取り組んでいこうと思います。

今、祖父の言葉が思い出されます。

「人が3年かけることを5年かけろ。5年かけることを10年かけろ。」

待つとは何もしないことではありません。

人事を尽くして天命を待つということです。

結果を急がないということです。

それはもしかして、自分の孫の代になるかもしれません。

それでも、道はこれまでも、これからも続いているのです。

最後に僕の好きな言葉を引用します。

浄化槽掃除のよしうちさんが、趣味で作っている看板の1つで盆久楽会員さんの庭先に立てた看板の言葉が、今凄く胸にしみます。

「まてぬ文明、まつ文化。」

世界中の皆さん、飯舘村を一生懸命応援していきましょう!

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コメント

名古屋から過去何十回も福島の友人を訪ねては、いづれは移住先にと考えてます。
福島滞在中は小倉寺~川俣~飯館~真野ダムを巡る広域農道バイクツーリングを楽しみ、あぐりの珈琲も大好きです。
日本人の心の風景そのものの川俣や飯館が元気になるといいですね!

投稿: Tomo | 2011年4月15日 (金) 22時37分

Tomoさん、書き込みありがとうございます。

飯舘村がこういった形で有名になったのは非常に残念です。

夏も涼しくてバイクツーリングには最高ですよね。

クーラー要らずのまさにエコの村です。

川俣も飯舘も時間がかかっても、必ず元に戻るまで応援していかなくちゃいけないなと思います。

投稿: ちどり | 2011年4月15日 (金) 23時15分

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