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今は、何が見える?

というわけで、行ってきました吾妻山、会ってきました日暮しの松。

当日は、神様もうらやむ天晴れでした。

それでも、午後から毎日山は黒い雲に覆われていましたので、浄土平を出発したのは、朝の6時半でした。

37 j今回のルートは、酸ヶ平から、一切経に登り、尾根伝いに平石山を目指し、平石山から藪を掻き分けアオモリトドマツの深い森の中にある日暮しを目指すコースです。

40 右に見えるのが平石山、左は東大テンです。

42一切経への登山道でも、様々な姿をした五葉松に出会うことが出来ます。

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48 どの木も個性的で、本来ならゆーっくりと眺めていたいところですが、目的地はまだまだ先です。

47 朝の光を浴びて、草がキラキラと輝いていました。

50 下界を見下ろすと、福島盆地や猪苗代湖、米沢の平野と、遠くまで綺麗に見ることが出来ました。

福島の街を俯瞰しながら、ここが放射能に汚染された街なのかぁ、と感慨深くなりました。

美しいのに、汚染か。住めないのは人間だけじゃねぇか。なんてね。

52 一切経の頂上は相変わらず草木も生えない厳しい環境でした。

58 頂上から見下ろした五色沼は相変わらず美しい。別称、魔女の瞳には、本当に吸い込まれそうになるから怖いですね。

61一緒に登山したメンバーが、登山の記念にと計測器で放射能の値を測っていました。

まったく、春まで存在すらわからなかったこの機械、いまではやたら目にする機会がふえましたね。

そして、ここから平石山を目指します。

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69 藪をこいで、ガレ場をいけば、左に平石山を仰ぐ、その先に、日暮しが待っている森があります。

しかし、最難関である、この急な斜面の藪に突っ込んでいかなければ、森に行くことができません。

背丈を簡単に越える藪に突っ込むのは、正直恐怖を感じます。

ところどころに熊の形跡があり、暑い日中は涼しい藪や森の中にいるので、みんなで大声を出しながら、突っ込んでいくことになりました。

崖の上から見える大きなナナカマドを目印に、森に入るとそのまま左に歩き、見えてくる大きな米栂の株立ちから少し斜め左上にある光がさすくぼ地の境に、日暮はひっそりと佇んでいます。

71これが米栂の株立ち、何度も雪で折れながら立ち上がった歴史がここにあります。ここからすぐに日暮があります。

74 日暮の幹です。相変わらず圧倒的な古色に、言葉を失います。

吾妻山で800年以上生き続けた松の歴史そのものです。

75 里で見かける松の古木、例えば赤松などは、古くなると樹幹部が割れていくつかの芯で、樹幹部を作りますが、日暮の最も驚嘆すべきことは、一本の筋がほぼ最長部まで伸びているということです。

この樹幹のつくりこそ、「空間有美」の作風の原点であり、象徴とも言うべき姿なのです。

この木が、我々に教えてくれることは、まだまだ計り知れません。

77 「今回で最後」と言って登った父。

「ちゃんと挨拶してきたから悔いはねぇ。」といっていました。

「もうあえなくても、頭ん中に、その姿がしっかり入っているから大丈夫だ。」

父も爺さんも、自然の中から自然の言葉を読み取るセンスには頭が下がります。

記念にと、二人(一人と一本)で写真を撮ってあげました。

87幹周りは2メートル15センチ。

斜面下に大きく倒れており、雪による倒木は免れない状況です。

頭にも、根元から倒れたアオモリトドマツがかぶさってしまい、頭の半分を覆っていました。

おそらく枯死まで数年ではないでしょうか。

94命からがら(この表現は大げさではなく)藪を這い出してくると、次に目指すのは平石山の山頂付近です。

101何故かここだけ平たい石があるから平石山。

105 ここで食べるお弁当が美味しかった。

107ここから眺める鎌沼が一番美しく見えます。正面に見えるのは東吾妻です。

116平石の合間を縫って実生が顔を出していました。

次の100年はもう、始まっています。

114今年は山の種が豊作です。

このあたりは、今では採取許可が下りないエリアになっています。

109 平石山周辺は、面白根上がりと、面白ジン舎利の宝庫です。

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99 ヤマタノオロチみたいです。

これでも生きているから凄い。

生きているものの美しさに感動できないということは、命に感動できないということです。

命に感動できないということは、命の大切さがわからないということです。

命の大切さとは、生きているであろう未来ではなく、生きている今に目を凝らすということです。

10帰りは鎌沼周りで下山しました。最後は長く続く下り道に、膝がガクガクでした。

3浄土平につくと、キンキンに冷やしておいたノンアルコールをグイグイ飲ませていただきました。

悪知恵は、年を重ねるごとに増すばかりです。

12この日は市内はこの夏最高の気温を記録したそうで、浄土平の駐車場も沢山の車でにぎわっていました。

残念ながら、殆どが県内ナンバーで、観光バスは一台もありませんでした。

今までなら、お盆シーズンに考えられない状況でしたね。

といっても、吾妻山的に考えると、「そんなのあんたらの都合じゃん」ですけど。

54福島に住んでるなら、今はこれじゃないですかね。

美味しい空気さん、ありがとうございます、って。

少なくとも僕は、空気を吸うのに理由はないし、お腹がすくのに訳はありません。

体が勝手にそうしてるだけです。

ですから、山に登って山頂でこれ見ると、「あー、そうだよなぁ。」っていつもありがたい気持ちになるのです。

今の福島、健康な体で、グダグダと悩んでいるんなら、一切経登山はオススメですね。

何が正しいかわからない?

テメーの体はどうなんだ?

理屈で体が出来てるんじゃないんだよ。

だったら、自分を信じて、滝のような汗でもかいてみろ!

福島見下ろして、言いたいこと何でも叫んでみろ!

それでもあんたは、一切経の頂上で、せまい世間を見るのかい?

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コメント

日暮の松のガイド有難う御座いました。
念願だったので大変感謝しています、老木の姿を拝まして頂き感じるところが大いに有りました。私も盆栽趣味者としてそろそろ30年になります、那須五葉松の実生にも取り組み20年になり飾れる物を養成中です。
 那須五葉松の自生地にも親父さんと来てください、ご案内いたします。

投稿: しげ | 2011年8月13日 (土) 21時43分

しげさん、このたびはお疲れ様でした。

また大変気を遣って頂き、ありがとうございました。

ぜひ機会を作って那須五葉の自生地を見に行きたいと思います。

その時はよろしくお願いします。

投稿: ちどり | 2011年8月14日 (日) 19時52分

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