夏飾りの記録。
更新おそくなりましたが、夏飾りの記録を紹介したいと思います。
今年は昨年より一月早いこともあり、花物も充実していました。
本玄関で大きな寄せ植えが迎えてくれます。
これは丁字かずらです。
小さな素材が数本寄せてあったものを、伸びるに任せて持ち込んできました。
花の時期はジャスミンに似た甘い香りが漂います。
本来なら6月の初めごろから咲き始めて、下旬にはほぼ終わっているのですが、今年は何とか持ってくれました。
糸のように細い葉のもみじで、夏の涼しさを誘ってくれます。
紅葉も意外に美しく、一年を通して楽しめるもみじです。
足元に白花のホタルブクロが飛び込んでいます。
ホタルブクロは初めに寄せて作るより、飛び込みで育ったほうが丈夫に育ちます。
実生54年目の懸崖。
大きな差し枝は、爺さんと親父が二人がかりで下げたそうです。
その時についた跡が舎利になって、そのまま枝に残っています。
今のところ、僕が針金をかけて整姿したのが2年前なので、そろそろ針金の食い込みに注意が必要です。
せめて気分だけでも深山の静寂を味わってください。
この米つがは、30年ほど前縁あって長野からやってきたものです。
その時は全くの新木で、右の受けの枝も樹幹部もパイナップルの頭くらいポチポチだったものを、芯を伸ばして作っていったそうです。
今落ち枝のように下がっている枝も初めは小さな小枝から作りこまれています。
僕が1歳の時に長野に向かう車に乗せていったそうで、この樹に必ずついて回るエピソードの一つです。
梅花つつじは春から夏、秋遅くまで優しい風情が楽しめる名素材です。
これは庭木から枝を取り木して持ち込んだものです。
割れた陶器の上に植えていましたが、飾りを意識して鉢に移し替えました。
大きくて赤い実が気に入って、その時は冬だったので花も見ないで買ってしまいました。
次の年になって一輪のかわいらしい花が咲き、思いがけないサプライズでした。
年々花芽が増えています。肥料は大目にあげたほうがいいみたいです。
花物は毎年花をつけるのはコツがいるらしく、こうやって花をつけてくれると一年の丹精が報われる思いがして、非常にうれしい気持ちになります。
スタージャスミンという、丁字カズラの仲間です。葉が大きく花がスッキリしています。
香りもこちらのほうが甘味よりスキッとした感じがします。
大味ですが、枝の暴れ具合が面白いです。
上に咲いているのは黒ニガナですね。飛び込みをそのままにしてます。遊び心ってやつです。
毎年夏飾りを続けていこうとすると、どうしても素材がかぶってしまいます。
同じ種類が飾られていたというより、その一鉢一鉢の違いも楽しみにしてほしいと願っています。
昨年も飾ったこの鉢ですが、今年もしっかりと傘が群れを成しています。
持ち込みの楽しさ、面白さ、美しさを伝えていくことも展示会の大切な役割の一つです。
今年も手作りの看板は大活躍です。
それと並んで、大きな寄せ植えが来場者をお出迎えしてくれました。
今年は展示会の記録をお願いしたこともあり、すっかり自分たちで全体風景をとっていませんでした。
展示会の内容を紹介してくださったブログをぜひご覧ください
今年で2回目。
去年同様、まずは一年の丹精の成果を自分たちが一番実感することを意識しました。
そのうえで来てくださった皆様と感動を共有できるよう努めました。
うれしいことに両日足を運んでくださった方や、一度帰ってから新たに友人を連れてくださった方、ブログにアップしてくださった方などがいらっしゃいました。
今回は福島民報さんにもイベントの様子が掲載されました。
来場者も昨年と変わらない人数が来てくださり、来年への後押しになりました。
それでは、来場してくださったみなさん、イベントを応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
夏飾り、大成功でした。
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