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盆久楽展2013レポート 会場編①

今年も沢山の愛盆家さんたちに足を運んでいただいた盆久楽展、本当にありがとうございました。

少しレポートが遅くなりましたが、早速会場から、順にレポートしていきたいと思ます。

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この木は会員さんが山採り木として細ーい苗を購入し、畑で仕立てたものだそうです。

随分個性的な樹形をしています。

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こちらも別の会員さんが山に生えた小さな苗木を畑で仕立て直したものを盆栽に作ったものです。4幹ですが、全く嫌味を感じさせません。

いかに愛盆家さんが観念に振り回されているか反省させられる木でもあります。

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この木は、今は無くなった近所の盆栽やさんから、お客さんが求めてきたときには、ただの棒のような木でした。親父が長ーい枝を思い切り下げて、新作りをした時の写真を見ると、盆栽の可能性を感じずにはいれません。

それから20年近く経て、独特の個性を放つ木に成長しています。

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山木が続きましたが、この木は我が家から出た実生樹です。56年生です。

葉性と、根張り良さに特徴があります。

腰が高い木を嫌う人もいますが、高さがあると自然らしい景色を出しやすく、僕個人としては作りがいのある樹形だと思っています。

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我が家の木です。取り木後40年以上経過しています。右側の子供たちにこの木の面白さが出ていますね。

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この木も我が家の出身で、実生45年経っています。

母親が嫁いで間もない頃、初めて曲をつけた実生苗が、こんなすんごい木になりました。

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この木も上の木と同じおふくろの手で曲をつけてもらって40年以上経つ兄弟木です。

もう足元の時代感は、実生といっても信じてくれない人もいるくらいです。

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元接ぎ30年以上経ています。幹模様が単調に思えても、枝使いと、持ち込みで木の価値はまだまだ進化します。

どんな樹にも同じ服を着せるように、同じ景色をつけてしまうから、樹の個性が隠れてしまったり、嫌味に見えてしまったりという事になるのです。

どんな樹にもその木にあった景色を考えてあげるから、どんな樹でも盆栽になると、祖父は言ったのです。

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この木は数年前に会員さん個展で出展されています。その時は一番下の枝がかなり長く残されていましたが、アクシデントで詰めざる得なくなりました。

それでもまた数年経て、新たに展示会デビューです。

こうやって、常に景色を変えながらも成長していく姿を見れるのも、展示会の面白さです。

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畳一枚分もある大きな盆栽。お客さんの梨畑の脇で育てられた実生木です。

ここまで大きいと威圧感や重たさを感じてしまうものが多いのですが、この木は不思議とそれを感じません。

吾妻の山を歩いた人はわかると思いますが、かなりその自然をイメージさせられる盆栽だと思います。

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この木は僕ですね。実生56年です。

自然株といって、実生苗の中にも、取り木ではなく自然に枝分かれから根が下りるものがあります。

この手は取り木ものと違って、足元が膨らまないのが特徴です。

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会員さんの畑で仕立てられた実生木。

幹が自然と腐りこんで、舎利になりました。

畑でも山でも、人の手が加わらずに舎利になる事は十分あることです。

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元接ぎ40年以上。盆養3年です。それまでは畑にあった一素材でした。

新作りから、一気に肥培すると仕上がりも早くなります。

その間毎年のように針金を掛け外し、古葉刈りも怠らない。

「五葉松は肥料が多いと葉が伸びる」、「水が多いと葉が伸びる」といって、水と肥料を極端に少なくする人もいますが、それはさじ加減によっては、良い面にもなるという事です。

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元接ぎ40年。福吾妻です。

おとなしい幹模様ですが、複雑な枝使いで景色を作っています。

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こちらは中小品の席飾りです。型にこだわらない飾りをしてます。

五葉松愛溢れた飾りですね。

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どんなに小さくても枝を振付けて景色を作っていきます。

骨ばかり良くても、マリモみたいな樹では面白味がありません。

奇妙な樹を作るのが盆栽だとは思いません。

どんな樹であっても、景色を表現するのが盆栽なのではないでしょうか?

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これは親父の作品です。

実生85年。吾妻錦の親木です。

ここまで来ると風格も別次元になってきます。

作風と時代感がマッチしてくれば、尚更、表現の深みが増してくるものです。

盆久楽展の一番の特徴は、展示品の作風が「空間有美」で統一されているという事です。

会の一体性がしっかりしているので、会場全体の雰囲気でお客さんが感動する、そんな展示会なのです。

一点一点の作品に優劣をつけてしまえばそれまでですが、どの作品もこの会場が作る感動に欠かせないものなのです。

普段ライフスタイルも考え方も違う人たちが、多くの方たちに愛される展示会を続けていくという事は、単に自分の作品を飾りたいとか、展示会に出して義理を果たすとか、そんなことを超えて、一体性を持つという事が、意外と大事なんじゃないかと最近思います。

作品自慢も大いに重要ですが、やはり来て頂いた方の立場に立って、感謝の気持ちを忘れない、そんな展示会でありたいと願います。

それでは、次回は会場編②、会員さん個展の様子をレポートしたいと思います。

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